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割と最近のつっこみ:


2006-08-02 [長年日記]

補助金が入ったプロジェクトは失敗できない

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/5bbfc5724be21e3887a4bcfbc5907623

周りのあれこれであるとか、最近の早稲田の不祥事とか見つつ、よく補助金をいただいている大学にいて思うことがあるのだが...

基本的に、日本では政府が補助金を出すと、社会的な仕組みとしてプロジェクトが失敗できないような気がする。不祥事は別として、成果が有用だったのか無用だったのか、そういった方面の評価をするのが事実上無理なのではないかという気がするのだ。

なぜ失敗できないのか、というのはいろいろ理由は考えられるが、基本的に公募の形態であってもそもそもある程度送る先の目処がついた上でプロジェクトが発足していたり、超大型プロジェクトになればそもそも文字通り産官学一体となってスタートアップしている事が多い。利益共同体が大きすぎて評価も何もあったもんではないという事態が発生したりするような気がする。

またそもそも、評価する基準がなんなのかという問題もある。企業であれば基本的には収益という割と問題が多いにせよ分かりやすい指標があるが、科学技術系の推進プロジェクトはいったい何で評価すべきなのだろうか。論文や特許数などになるかもしれないが、論文出てれば役に立ってるのかというとはなはだ疑問だ。もちろんないのは論外なので俺は偉そうな事全くいえないのだが。税金を使う以上、漠然と「社会にとって有用であるか否か」というような観点に立って考えるべきなのだろうが、あるプロジェクトの成果が社会にとって有用であるかどうかなんてどうやって判断するのだろうか。

例えになるかどうかわからないが、中曽根運輸大臣の英断で中断されたYS-11プロジェクトは、短期的には商業的に明らかに失敗していたが、もう長期的視野で見てみれば何らかの意味で成功していた可能性がないだろうか?

産官学一体となった補助金プロジェクトなどについて考えると、企業にしてみれば、明らかに収益になりそうな明確な目的があるプロジェクトであれば、補助金もらって変にヒモがついて成果が使いにくくなるよりは、自社投資した方が何かと都合がいいはずだ。高度成長期の企業にカネがない時期ならともかく、今は企業だってお金はあるだろう。

となると、産官学一体となってやるようなプロジェクトであれば先進的で成果がよくわからず収益の目処が立たずビジョンはある、といったようなものが対象になるのだろうが、ますますどう評価していいのかわからないものになることだろう。だいたいそれを1年で評価できるのか。

こういう場合よく「アメリカではきちんと毎年評価して...」というフレーズが出るのだが、果たしてその評価がどれぐらい妥当できっちり運用されているのか僕はよく知らない。誰か教えてください。

もう一つの問題は、仮にプロジェクトに失敗しても、その参加メンバーが後々悪名が残ったりしないかという問題があるような気がする。これはなんかベンチャー企業の立ち上げは何回やってもいいという環境が日本にない、とかそういう問題につながってるような気がするのだが。どうなんだろうか。

いろいろ思うところがありすぎるのでこんなところで。

爆発!

どーん!

めしくうか...

落ちた

なんか精神的に穴に落ちました。

ひゅーん。

誰かロープ持ってきてー。

Any

http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/14932.html

なんでそんなに資本金がいるのかよくわからないのでざっと読んでいたんですが、結局元の質問自体は良く分かりませんでしたがなんだか言ってることは正しいような気がします。目的特化型の使いやすいオンラインストレージとSNSの組み合わせってのは正しいよね。システムの外部に公開するってのも当然必要な機能だし。

ただまあ、それがSNSとして成功するかどうかって別問題な気はするけど。

本日のツッコミ(全11件) [ツッコミを入れる]
iwaiwa (2006-08-02 06:10)

まぁ、国プロなんて、最終的にお金が大学におちてれば、<br>報告書も評価委員会とかも、どうでもよくないっすか?<br>というのが現場の雰囲気ですよね。。<br>まじめに研究するのにお金がいるから、プロポーザル書いて取ってくるわけで、国がその予算にかがけている看板なんて現場は気にしてないですよね。<br>研究がいいか悪いかなんて、終わってみないとわかんないすよ。。。センサーネット役にたたねーとか。

tekusuke (2006-08-02 06:38)

アメリカも一般的には状況は似たり寄ったりだけど、調達が見えている案件はそれなりに本気出すよね。

とおやま (2006-08-02 07:00)

日本では補助金研究と調達の間にデスバレーがあるということか?

tekusuke (2006-08-02 08:00)

まあそこも日米の差はないと思う。アメリカにもウンコなプロはいっぱいあるし、しかも複数年だったり予算デカかったりで、ウンコっぷりは日本の比ではない。<br>普通に考えて「終わった後どうするか分かんないけどとりあえず作ってー」という状況でやる気が出るわけもなし。つーか最近は「終わったら捨てます」とか明言するのも多いよね。ケンカ売ってるとしか思えん。

tyk (2006-08-02 08:44)

結局、軍事利用できないから問題なのでは<br>軍事目的なら、なんか変なものでもなにかしらできればそれでよしとなるけど

とおやま (2006-08-02 09:26)

いやいや。軍事利用なんてそんなにつぶし聞かないですよ。補助金の理由に成ってるケースはよくあるけど。そこそDARPAのInternetとか。

(2006-08-02 10:23)

もともとプロジェクトの成功・失敗は、そのプロジェクトの目的が達成されたかどうかだけなのでは。<br>その目的自体が社会的に有用なのかとかどうかは別問題で…<br>本当に評価しなきゃいけないのは結果じゃなくて目的なんじゃないですか。<br>「毎年評価して…」というのも、評価指標自体がプロジェクトで決まっていて、それを基準に評価してるだけなので、社会的に有用かどうかはやっぱり無関係かと。

とおやま (2006-08-02 10:31)

そりゃまそうですね。>プロジェクトの目標が達成されたかどうか<br>するってーとまあもともと目標が明確に定義できるようなプロジェクトは少ないわけだから必然的にプロジェクトの失敗なんてのはますます減るわけだ...

tekusuke (2006-08-02 17:40)

いやさすがに最近は「社会的な評価」もプロジェクトの評価項目に入ってます。で、カッコの中の文言のわけわかんなさからもおわかりのとおり、そんなのはプロジェクト終了後すぐ評価できる代物じゃないんですよ。<br>そういう意味でもやっぱり「調達が見えている」ってのはすぐ評価可能な要因なので、最近はとにかくRFPにその項目を入れてもらえるかどうか、が命運を握ったりしてますね。<br>このへんも日米そう大差ないから、やっぱりあんまり状況変わらないんじゃないかな。

とおやま (2006-08-03 04:13)

評価を明確にし成果を重視するということは、少なからず近視眼的にならざるを得ないということだと思うのですが、それと補助金が本来必要なような事業は中長期的に評価せざるを得ない、という二律相反が起きているような気がするのですが、どうなんでしょうかそこらへん。短期的に成果が出る補助金が必要なプロジェクトって例えばどういう性質のものなんだろうか。

tekusuke (2006-08-03 04:19)

たとえば市場の失敗全般および国防案件とか。


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